ABAP開発の第一歩!SE38で最初のプログラムを書いてみた

SAPシステムの中核を支えるプログラミング言語「ABAP」。 これからABAPを学び始める方に向けて、今回は最初の一歩として、 SE38(ABAPエディタ)を使って簡単なプログラムを作成する手順を紹介します!

こんな方におすすめ:
・ABAP開発に興味があるが、何から始めたらよいか分からない方
・SAPシステムに少し触れたことがあるが、プログラム作成は未経験の方
・SE38を使ってプログラムを作ってみたい初心者の方

目次

ABAPとは?

ABAP(Advanced Business Application Programming)は、 SAPシステム内で動作するビジネスアプリケーションを開発するための専用言語です。 特徴は、データベースとの連携が強力であり、業務システムに特化した設計となっている点です。

主な用途:
・レポート作成
・データ更新プログラム(バッチ入力など)
・ユーザーインターフェース(画面)の作成
・拡張・カスタマイズ開発(ユーザーEXIT1、BADI2など)

SE38(ABAPエディタ)とは?

SE38は、単独のABAPプログラム(特にレポートプログラム)を作成・編集・実行できるトランザクションコード(T-CODE)です。

特徴:
・プログラム単位での管理
・簡単なプログラムやテスト用プログラムに最適
・画面がシンプルで初心者にもわかりやすい

SE38でプログラムを新規作成する手順

では、実際にプログラムを作成してみましょう!

手順:
1. SAP Easy Access画面を開く
2. コマンドフィールドにSE38と入力してEnter

3. 画面上部にある「プログラム」欄に新しい名前を入力(例:Z_HELLO_WORLD
ZまたはYで始まる名前にする(カスタムプログラムのルール)
4. 「登録」ボタンを押す

5. 【タイトル】を入力(例:「Hello World出力プログラム」)
6. タイプ(Type)は「1(実行可能なプログラム)」を選択
7. 保存(Ctrl + S)
8. パッケージを聞かれたら一時的なパッケージ$TMPに登録してOK(正式登録の場合はパッケージ選択)
これで、プログラム作成画面に移動します!

最初のABAPコードを書いてみよう(Hello World例)

エディタに以下のコードを入力してください:

REPORT Z_HELLO_WORLD.
WRITE: 'Hello, ABAP World!'.

プログラムを実行してみよう

  1. コードを書き終えたら「保存(Ctrl + S)」
  2. 「チェック(Ctrl + F2)」を押して文法エラーがないか確認
  3. 「有効化(Ctrl + F3)」を押してプログラムを有効化する
  4. 問題なければ「実行(F8)」を押します!
Hello, ABAP World!
  1. ユーザーEXIT(User Exit) → SAPが用意した「拡張ポイント」に独自のコードを追加できる仕組み ↩︎
  2. BADI(Business Add-In) → より新しい、オブジェクト指向型の拡張ポイントで、独自ロジックを挿入できる仕組み ↩︎
5/5 - (1 vote)

コメント

コメント一覧 (1件)

Kaneshiro へ返信する コメントをキャンセル

目次